第2話:医師の道具
医師の道具といえば、まず思い浮かぶのは”聴診器”でしょう。
かえで在宅診療所でも、例にもれず一つの聴診器を使っています。
実はこれ、少しだけ高級なものを選びました。
「良い道具があると、診療の気分も上がるだろう」
そんな思いがあったのです。
そういえば、昔ある先生がこう言われました。
『聴診器の値段よりも、イヤーチップの間にあるモノ(医師の頭)の方が重要だよ』
その言葉を聞いたときの私は、ただ静かにうなずくしかありませんでした。
どれだけ良い道具を持っていても、
それをどう使うか、何を感じ取るかは、
結局のところ医師自身にかかっています。
初心をわすれず。
かえで在宅診療所の診療は、今日もこの一本の聴診器とともに始まります。
