院長の余白(2026年4月16日・晴れ)

ポリファーマシーのモデルケースをお目にかけましょう。

ある高齢女性は、慢性心不全と高血圧の治療に加えて、
下剤・胃薬・ビタミン剤・漢方薬などが重なり、毎日15錠余りを飲んでいました。
何度か訪問診療に伺ううちに、ご本人が『お薬を飲むのが大変なの〜』と話されました。
こうした言葉が出たときは、見直しのチャンスです。

漫然と続いていたビタミン剤と漢方薬は中止し、胃の症状がないため胃薬もお休みにしました。
下剤は1日1回に調整し、降圧薬は1日1回のARBとβ遮断薬に整理しました(慢性心不全では大切な薬です)。
数回の調整を経て、最終的に1日3錠になりました。

薬を大きく減らすときには、必ずお伝えするようにしています。
「お薬の数が物足りなくなっちゃうけど、大丈夫」
「何かあればすぐ相談してくださいね、元に戻すこともできます」

その後に何か問題が生じる例は…ほぼありません。
薬を減らすことが目的ではなく、状態に合わせた取捨選択、が大切だと感じています。

2026年04月16日