EpisodeⅠ

生まれたときは「布袋様」と呼ばれていました。
丸くて、重くて、なんとも言えない顔だったそうです。

1歳になっても、頭が大きくて重すぎて“おすわり”ができませんでした。
座ろうとすると、コロンコロンと倒れていく。
二歳上の姉が、そのたびに支えてくれていたとか。

2歳になっても、『パパ、ちゃっ』としか喋れず、保健師が本気で驚きました。
母は、ただ苦笑いするしかなかったそうです。

3歳になったころには、親族に「発達が遅すぎる」と心配されていましたが
祖父だけは『大器晩成だから、大丈夫だ』と太鼓判を押してくれました。
(その自信はどこから来たのやら)

そして今。転ぶのを支えてくれた姉より先に、診療所長になりました。
人生は、本当にどこへ転ぶかわからないものです。

2026年09月05日